持続可能な社会の未来を拓くグローバル博士人材育成プロジェクト

学内専用ページ

教育・研究成果

イベント実績

【イベント】「日米デジタルイノベーションハブ・先端技術ワークショップ」にSPRING学生が参加しました

本学のSPRING学生が、2026年9月7日~9日にかけて米国インディアナ州のPurdue Universityにおいて開催された「第10回 日米デジタルイノベーションハブ・先端技術ワークショップ」に参加しました。
本ワークショップは、日米両国の大学・研究機関・産業界・政府関係者が一堂に会し、先端技術分野における連携強化や共同研究、人材育成の促進を目的として開催されたものです。
今年度は「AI Convergence」をテーマに、半導体・量子技術・先端製造・宇宙分野など、社会の変革を担う先端技術について活発な議論が行われました。
会期中には、日米の学生によるポスターセッションや研究者・企業関係者との交流の機会が設けられ、参加したSPRING学生は自身の研究内容を発信するとともに、国際的な視点から研究活動やキャリア形成について理解を深めました。
本学では引き続き、博士課程学生の国際的な研究活動およびキャリア形成を支援してまいります。


<参加者からの報告>
自身が行ったこと・交流した人々
学生ポスターセッションに参加し、「Space」分野に関連する、新たな燃焼方式を用いた推進機関に関する研究成果を発表した。ポスター発表では、研究の背景、提案する燃焼方式の特徴、および宇宙推進分野への応用可能性について説明し、参加者と意見交換を行った。また、自身の専門分野とは異なる参加者が多く、研究の背景や意義を専門外の聴衆にも伝わるように説明する必要性を痛感した。
また本ワークショップは、普段参加している学会とは異なり、日米の産官学の様々な人と交流することができ、今後アカデミアで研究を続けるうえで重要となるキャリア形成、人材育成、産学連携について考える機会となった。今回、日本から参加した学生は自身のみであったため、日本の大学に所属する学生の立場から、米国政府、日本政府、インディアナ州政府などの政府関係者、日米企業の役員・社員、ならびにパデュー大学をはじめとする米国内の大学の教員・学生と交流した。これらの参加者と、自身の研究内容に加え、日本における博士課程の教育・雇用制度、研究環境、および日本人研究者が米国で研究活動を行ううえでの課題について幅広く意見を交わした。交流を通じて、博士課程学生の位置づけや研究環境が日本と米国で異なることを認識し、日本の教育・研究環境の改善に加え、現状でも実施可能な国際共同研究を推進し、継続的なネットワークを構築することの重要性を改めて実感した。

印象に残ったこと、考え方が変わったことなど感触
本ワークショップを通じて特に印象に残ったのは、AIの導入によって研究の進め方そのものが変化しつつあることである。各セッションでは、生成AIをはじめとする技術とさまざまな分野との融合について活発な議論が行われ、大学・企業の双方でPhysical AIに関する研究が進められていた。特に、AIを実験装置や解析技術と組み合わせることで、実験データの取得から解析までを一貫して自動化するなど、新たな研究の形が既に始まっていることを知った。一方、AIによる研究データの利用には、データの共有範囲、知的財産、セキュリティなどに関する共通のルールが必要である。技術外交の観点からも、日米両国の政府・大学・企業が連携し、研究データを安全かつ有効に活用できる枠組みを整備する必要があると感じた。
また、本ワークショップで得られた知見や人的ネットワークを、一時的な成果にとどめず、今後の活動にどのようにつなげるかが重要であると感じた。参加者が得た知見を所属機関で共有するとともに、それを基に新たな研究交流や共同研究に取り組み、次回のワークショップでその進捗を確認する仕組みが必要である。単発の意見交換ではなく、継続的な産学官連携の場として活用することで、本ワークショップの意義がより明確になると考えた。
また最終日には、パデュー大学のBirck Nanotechnology Centerを見学した。同施設では、半導体の研究・製造設備を学部教育から先端研究まで一貫して利用でき、半導体産業で求められる人材を実践的に育成する環境が整備されていた。また、企業から人材や設備の提供を受ける一方、大学は専門的な技能を身につけた学生を産業界に送り出しており、人材育成と共同研究を結びつけた産学連携が行われていた。この見学を通じて、産学連携は、企業の設備を学生が一時的に利用するだけでなく、大学と企業が教育・研究環境を共同で構築し、継続的に人材と知見を循環させる視点が必要であると考えるようになった。

 

  
ポスターセッションでの発表         Birck Nanotechnology Center (半導体研究所)

 

一覧に戻る